在留期間は何年になる?1年・3年・5年の決まり方を解説
在留期間更新許可申請をするとき、
「次は何年の在留期間になりますか?」
「今まで1年だったけれど、3年や5年になりますか?」
「同じ在留資格なのに、なぜ人によって在留期間が違うのですか?」
と疑問に思う方は少なくありません。
日本の在留資格には、それぞれ法律上定められた在留期間の選択肢があります。
例えば「技術・人文知識・国際業務」では、5年、3年、1年又は3月の在留期間が定められています。
しかし、更新を申請すれば必ず3年、5年になるわけではありません。
在留期間は、申請者の在留状況や活動内容、所属機関、納税状況、入管法上の届出などを含め、さまざまな事情を総合的に考慮して決定されます。
この記事では、在留期間が1年・3年・5年になる違い、在留期間を決める際に考慮されるポイント、更新申請前に確認しておきたい事項について分かりやすく解説します。
在留期間とは?
在留期間とは、現在の在留資格をもって日本に在留することができる期間です。
例えば、在留カードに「2029年8月31日まで」と記載されていれば、原則としてその日まで日本に在留することができます。
在留資格と在留期間は別のものです。
「技術・人文知識・国際業務」という在留資格を持っていても、在留期間が1年の人もいれば、3年や5年の人もいます。
出入国在留管理庁の在留資格一覧でも、「技術・人文知識・国際業務」の在留期間は5年、3年、1年又は3月とされています。
そのため、
「技人国だから3年」
というように、在留資格だけで在留期間が決まるわけではありません。
1年・3年・5年のどれになる?
結論からいうと、在留期間には「この条件なら必ず3年」という単純なルールがあるわけではありません。
出入国在留管理庁は、在留期間の決定について、入管法上の届出の履行状況、公租公課の納付状況、所属機関の規模などを一般的な考慮事項として挙げています。
また、5年が決定されない場合には、滞在予定期間、本人の在留状況、所属機関の活動実績などを踏まえて、3年や1年などの在留期間が決定されると説明しています。
つまり、在留期間は、
- 申請者本人の在留状況
- 現在行っている活動
- 今後の滞在予定
- 所属機関の状況
- 税金などの公租公課
- 入管法上の届出
などを総合的に見て決められるものと考える必要があります。
5年の在留期間が認められることがあるのは?
5年の在留期間が認められるためには、当然ながら、その在留資格について5年という在留期間の選択肢が設けられている必要があります。
例えば「技術・人文知識・国際業務」には5年の在留期間があります。
ただし、
「長く日本に住んでいるから5年になる」
とは限りません。
出入国在留管理庁のQ&Aでは、5年の在留期間を決定する際の考慮事項として、例えば次のような事項を挙げています。
- 入管法上の届出義務を適切に履行しているか
- 義務教育期間の子どもがいる場合、その子どもの通学状況
- これまでの在留期間や今後の滞在予定期間
- 就労資格の場合の所属機関の事業状況
- 居住資格の場合の主たる生計維持者の納税義務の履行状況
したがって、5年を希望する場合でも、「5年をください」と希望するだけで決まるものではありません。
3年の在留期間になるのはどんな場合?
3年も、多くの就労資格や身分系在留資格で設定されている代表的な在留期間です。
例えば「技術・人文知識・国際業務」では、5年、3年、1年又は3月が選択肢となっています。
ただし、
「更新すれば3年になる」
という決まりはありません。
例えば、これまで1年の在留期間だった人が更新申請をした場合、審査の結果として1年になることもあれば、3年になることもあります。
重要なのは、現在の在留状況や今後の滞在予定などを含めて、申請内容全体に不自然な点や問題がないかを確認することです。
1年の在留期間になることがあるのは?
「1年しかもらえなかった」と感じる方もいますが、1年の在留期間が決定されたからといって、直ちに不許可に近い状態だったという意味ではありません。
在留資格によっては、1年が通常の選択肢の一つとして設定されています。
また、出入国在留管理庁は、5年が決定されない場合について、滞在予定期間、本人の在留状況、所属機関の活動実績などを踏まえて、3年や1年等を決定すると説明しています。
そのため、1年になった理由を、
「税金を払っていないから」
「会社が小さいから」
など、一つの理由だけで判断することはできません。
複数の事情を総合的に判断して決定される点に注意しましょう。
在留期間の決定で「納税」は重要?
納税状況は、在留期間更新の審査でも重要な確認事項の一つです。
在留資格の変更・在留期間更新許可のガイドラインでは、納税義務を履行していることが考慮事項として挙げられています。
納税義務を履行していない場合には、消極的な要素として評価されることがあります。
特に、高額の未納や長期間の未納などが判明した場合には注意が必要です。
また、国民健康保険料など、法令によって納付することとされているものについても、悪質な未納などがある場合には考慮されることがあります。
更新申請をする前に、
- 住民税
- 所得税など
- 国民健康保険料
- その他、納付義務のある公租公課
について、未納がないか確認しておくことが重要です。
入管への届出を忘れていると影響する?
在留期間を決める際には、税金だけでなく、入管法上の届出義務を適切に履行しているかも考慮されます。
例えば、勤務先や所属機関などに関する変更があった場合、在留資格によっては入管への届出が必要になることがあります。
このような届出を必要な期間内に行っていなかった場合、更新申請の際に問題となる可能性があります。
在留カードの住所変更など、市区町村への届出と入管法上の届出は別に確認する必要がある場合もあります。
そのため、更新申請の直前だけではなく、日頃から届出義務を適切に管理しておくことが大切です。
現在の在留資格に合った活動をしているかも重要
在留期間更新許可申請では、現在の在留資格に応じた活動を実際に行っていることも重要です。
例えば、就労系の在留資格を持っているにもかかわらず、長期間にわたってその在留資格に該当する活動をしていない場合には、審査上の問題になる可能性があります。
出入国在留管理庁のガイドラインでも、現に有する在留資格に応じた活動を行っていたことが考慮事項として挙げられています。
そのため、更新申請では、
「今の在留資格で何をしているのか」
を明確に説明できる状態にしておくことが重要です。
所属会社の状況も関係する?
就労系の在留資格の場合、所属機関の状況も在留期間の決定に関係する場合があります。
例えば、
- 会社が継続して事業を行っているか
- 申請者が実際にその会社で働いているか
- 雇用条件が適正か
- 事業活動に問題がないか
など、申請者本人だけではなく、所属機関についても確認されることがあります。
ただし、
「大企業なら必ず5年」「小さい会社なら1年」
という単純な基準ではありません。
所属機関の状況を含め、個別の事情を総合的に判断するものと考える必要があります。
在留期間更新の申請書に「3年希望」と書けば3年になる?
更新申請では、希望する在留期間を意識することはできますが、申請者が希望した期間がそのまま許可されるわけではありません。
最終的な在留期間は、出入国在留管理庁による審査を経て決定されます。
そのため、
「5年を希望したのに3年だった」
「3年を希望したのに1年だった」
ということもあり得ます。
在留期間の長さだけを見て、更新申請が成功したかどうかを判断することも適切ではありません。
「1年だった=問題がある」とは限らない
在留期間が1年だった場合、
「何か問題があったのでは?」
と不安になる方もいます。
しかし、1年という在留期間は、法律上用意されている正式な在留期間の一つです。
また、在留期間の決定は、申請者の状況を総合的に考慮して行われます。
そのため、1年だったという事実だけから、不許可リスクが高いと判断することはできません。
むしろ重要なのは、
- 現在の在留資格に該当する活動をしているか
- 納税義務等を履行しているか
- 必要な届出を行っているか
- 適正な雇用・労働条件で働いているか
- 今後も日本で現在の活動を継続する合理性があるか
などを総合的に確認することです。
在留期間更新の前に確認したいポイント
更新申請をする前に、次の項目を確認しておきましょう。
- 現在の在留資格に該当する活動を継続しているか
- 勤務先や活動内容に変更がないか
- 必要な入管法上の届出を行っているか
- 住民税などの納税義務を履行しているか
- 健康保険などの公的な支払義務に未納がないか
- 雇用条件が適正か
- 今後も現在の在留資格で活動を続ける予定があるか
特に転職や退職、勤務先変更などがあった場合には、単純な更新申請だけでよいのか、別の手続きが必要なのかを確認することが重要です。
まとめ|在留期間は総合的に判断される
在留期間には1年、3年、5年など複数の選択肢があります。
しかし、
「この条件なら必ず3年」「この条件なら必ず5年」
という単純な決まり方ではありません。
出入国在留管理庁は、在留期間の決定について、入管法上の届出、公租公課の納付状況、所属機関の状況、これまでの在留状況、今後の滞在予定などを考慮すると説明しています。
そのため、在留期間を長くすることだけを目的にするのではなく、
- 現在の在留資格に合った活動をする
- 税金などの義務を適切に履行する
- 必要な届出を忘れない
- 適正な雇用・労働条件を維持する
- 更新申請の内容を正確に整理する
ことが重要です。
「1年だったから問題がある」「3年だから必ず安心」と単純に判断せず、自分の在留状況全体を確認することが大切です。
2026年8月時点の最新情報
2026年6月、出入国在留管理庁の「在留資格の変更、在留期間の更新許可のガイドライン」が改正されています。
同ガイドラインでは、在留資格の変更・在留期間の更新について、在留資格該当性や上陸許可基準への適合に加え、現在の在留資格に応じた活動、素行、独立した生計、雇用・労働条件、納税義務、入管法上の届出義務などが考慮事項として示されています。
また、出入国在留管理庁のQ&Aでは、在留期間の決定について、入管法上の届出の履行状況、公租公課の納付状況、所属機関の規模などが一般的な考慮事項として説明されています。
実際の在留期間は個々の申請について総合的に判断されるため、「3年になる条件」「5年になる条件」を一つの基準だけで判断することはできません。
実際に更新申請を行う際は、最新の出入国在留管理庁の情報を確認してください。
よくある質問(FAQ)
Q1.在留期間は1年・3年・5年のどれになるか事前に分かりますか?
申請前に確実に判断することはできません。在留期間は、本人の在留状況や活動内容、所属機関、公租公課、届出状況などを総合的に考慮して決定されます。
Q2.在留期間更新をすれば3年になりますか?
必ず3年になるわけではありません。更新後も1年になる場合がありますし、3年や5年になる場合もあります。
Q3.1年の在留期間だった場合、不許可に近いということですか?
いいえ。1年は法律上定められた正式な在留期間の一つです。1年だったという事実だけで問題があるとは判断できません。
Q4.税金の未納は在留期間に影響しますか?
納税義務の不履行は、在留資格変更・在留期間更新の審査において消極的な要素として評価されることがあります。特に高額・長期間の未納には注意が必要です。
Q5.5年の在留期間を希望することはできますか?
希望すること自体はできますが、希望した期間がそのまま許可されるわけではありません。最終的な在留期間は審査によって決定されます。