特定技能1号と2号の違いは?在留期間・家族帯同・条件を解説
特定技能には「特定技能1号」と「特定技能2号」があります。
名前は似ていますが、求められる技能水準や在留期間、家族帯同、外国人への支援などに違いがあります。
また、特定技能1号で一定期間働けば、自動的に2号へ移行できるわけではありません。
2号を取得するには、対象分野ごとに定められた技能試験や実務経験などの要件を確認する必要があります。
この記事では、特定技能1号と2号の違いを分かりやすく解説します。在留期間や家族帯同、支援の有無、2号への移行について順番に確認しましょう。
特定技能1号と2号の基本的な違い
まず、特定技能1号と2号は、どちらも特定産業分野で外国人が働くための在留資格です。
しかし、制度上の位置付けは異なります。
特定技能1号では、相当程度の知識または経験を必要とする技能が求められます。
一方、特定技能2号では、より高い「熟練した技能」が必要です。
さらに、在留できる期間や家族帯同の取扱いにも大きな違いがあります。
外国人に対する支援についても同じではありません。
そのため、1号と2号の違いは技能水準だけで判断せず、制度全体を確認することが重要です。
特定技能1号とは?
特定技能1号は、対象となる産業分野について一定の知識や経験を持つ外国人を対象としています。
原則として、希望する分野の技能試験と所定の日本語試験に合格する必要があります。
ただし、技能実習2号を良好に修了した場合などには、一定の試験が免除されることがあります。
また、特定技能1号には在留期間の通算上限があります。
出入国在留管理庁では、原則として通算5年までと案内しています。
さらに、1号特定技能外国人は、受入れ機関または登録支援機関による支援の対象です。
日本での生活や就労を安定して行えるよう、法律で定められた支援が行われます。
特定技能2号とは?
特定技能2号は、特定産業分野で熟練した技能を持つ外国人を対象とする在留資格です。
1号より高い技能水準が求められます。
また、分野によっては技能試験だけではなく、一定の実務経験も必要です。
例えば、宿泊分野の特定技能2号では、複数の従業員を指導しながら業務に従事した実務経験が要件とされています。
このように、2号の要件は分野ごとに確認する必要があります。
一方、特定技能2号には、1号のような通算在留期間の上限がありません。
要件を満たして在留期間更新の許可を受ければ、引き続き日本で働くことができます。
在留期間はどう違う?
特定技能1号と2号では、在留期間の考え方が大きく異なります。
1号の場合、原則として通算在留期間は5年までです。
そのため、「更新を続ければ何年でも特定技能1号で在留できる」という制度ではありません。
なお、一定の特定活動で特定技能1号への移行準備を行う場合、その期間が1号の通算在留期間に含まれることもあります。
これに対して、特定技能2号には通算在留期間の上限がありません。
在留期間更新の要件を満たして許可を受ければ、日本で継続して働くことが可能です。
将来の在留を考えるうえで、この違いは非常に重要です。
家族帯同はできる?
家族帯同についても、特定技能1号と2号では取扱いが異なります。
出入国在留管理庁「特定技能制度に関するQ&A」では、特定技能1号について原則として家族帯同は認められないと案内しています。
したがって、海外にいる配偶者や子を「家族滞在」で新たに呼び寄せることは、原則としてできません。
ただし、日本ですでに生活している家族については、人道上の配慮から「特定活動」への変更が認められる場合があります。
一方、特定技能2号では、要件を満たせば配偶者と子の帯同が可能です。
その場合、配偶者や子は「家族滞在」の在留資格を取得する必要があります。
家族と日本で長く生活したい場合には、1号と2号のこの違いを理解しておくことが大切です。
外国人への支援はどう違う?
支援制度も、特定技能1号と2号の大きな違いです。
1号特定技能外国人を受け入れる機関は、支援計画を作成する必要があります。
そして、その計画に基づいて外国人の職業生活、日常生活、社会生活を支援します。
義務的支援には、事前ガイダンスや住居確保に関する支援などがあります。
さらに、生活オリエンテーション、日本語学習の機会の提供、相談への対応、定期的な面談なども含まれます。
受入れ機関が自ら支援を行うほか、登録支援機関へ委託することもできます。
一方、特定技能2号は、1号特定技能外国人支援計画による支援の対象ではありません。
この点も、企業が外国人を受け入れる際に確認しておきたい違いです。
特定技能1号から2号へ自動的に移行できる?
特定技能1号で長く働いたからといって、自動的に2号へ移行するわけではありません。
2号を取得するには、対象となる分野の要件を満たす必要があります。
具体的な基準は分野によって異なります。
例えば、高い技能水準を確認するための試験が設けられています。
さらに、分野によっては一定の実務経験も必要です。
そのため、将来的に2号への移行を希望する場合は、早い段階から希望する分野の要件を確認しておくことが重要です。
1号の通算在留期間にも上限があるため、移行準備の時期にも注意しましょう。
特定技能1号と2号の違いを比較
| 項目 | 特定技能1号 | 特定技能2号 |
|---|---|---|
| 技能水準 | 相当程度の知識または経験を必要とする技能 | 熟練した技能 |
| 在留期間 | 原則として通算5年まで | 更新を受ければ通算上限なし |
| 家族帯同 | 原則不可 | 要件を満たせば配偶者・子が可能 |
| 支援計画 | 必要 | 1号の支援計画の対象外 |
| 技能・実務経験 | 分野ごとの技能水準等を確認 | より高い技能水準。分野により実務経験も必要 |
このように、特定技能1号と2号では複数の違いがあります。
特に、在留期間と家族帯同は、外国人本人の将来設計にも大きく関係します。
まとめ|特定技能1号と2号は将来の在留も考えて選ぼう
特定技能1号と2号には、技能水準、在留期間、家族帯同、支援などに違いがあります。
1号では、原則として通算5年まで在留できます。また、受入れ機関などによる支援の対象です。
一方、2号では熟練した技能が求められます。
要件を満たして更新を続ければ、1号のような通算在留期間の上限はありません。
さらに、配偶者と子についても、一定の要件のもとで家族帯同が可能です。
ただし、1号から2号へ自動的に移行できるわけではありません。
2号を希望する場合は、対象分野、技能試験、実務経験などの要件を早めに確認しましょう。
2026年8月時点の最新情報
2026年8月時点
特定技能制度では、対象分野の追加や運用要領の改正が続いています。
出入国在留管理庁の2026年6月1日時点の分野別情報では、特定技能の受入れ可能分野として17分野が掲載されています。
ただし、特定技能1号と2号では対象となる範囲や要件が同一とは限りません。
また、2号では分野によって技能試験だけでなく、実務経験などが求められます。
2026年7月にも特定技能制度の資料や分野別の運用要領が更新されています。
2号への移行を検討する場合は、出入国在留管理庁の最新の分野別情報を確認してください。
よくある質問
Q1.特定技能1号で5年働けば自動的に2号になりますか?
いいえ。自動的に特定技能2号へ移行する制度ではありません。
希望する分野について、技能試験や実務経験など所定の要件を満たす必要があります。
Q2.特定技能1号で家族を日本へ呼べますか?
原則として、特定技能1号では家族帯同は認められていません。
ただし、日本ですでに在留している配偶者や子については、個別の事情によって「特定活動」への変更が認められる場合があります。
Q3.特定技能2号なら家族を呼べますか?
一定の要件を満たせば、配偶者と子の帯同が可能です。
その場合、家族は「家族滞在」の在留資格を取得する必要があります。
Q4.特定技能2号でも登録支援機関が必要ですか?
特定技能2号は、1号特定技能外国人支援計画による支援の対象ではありません。
1号と2号では支援制度の取扱いが異なるため、受入れ企業側も注意が必要です。