経営管理ビザを取得するまでの流れを分かりやすく解説

日本で会社を設立し、経営者として事業を始める外国人の方は、「経営・管理ビザ(経営管理ビザ)」を取得する必要があります。

しかし、「会社を先に設立するのですか?」「ビザ申請はいつ行うのでしょうか?」と疑問に思う方も少なくありません。

実際には、会社設立、事務所の確保、資本金の準備など、ビザ申請の前に行わなければならない手続きがあります。

そのため、全体の流れを理解してから準備を始めることが重要です。

この記事では、会社設立から経営管理ビザ取得までの流れを、時系列に沿って分かりやすく解説します。


経営管理ビザ取得までの全体の流れ

経営管理ビザを取得するまでの一般的な流れは、次のとおりです。

  1. 事業内容を決め、事業計画書を作成する
  2. 会社を設立する
  3. 事務所を確保する
  4. 資本金を準備する
  5. 必要書類をそろえる
  6. 経営管理ビザを申請する
  7. 審査・許可
  8. 事業を開始する

それぞれの手続きには重要なポイントがあります。

そこで、次から順番に詳しく見ていきましょう。


① 事業内容を決め、事業計画書を作成する

最初に行うのは、どのような事業を行うのかを明確にすることです。

また、事業内容だけではなく、売上予測や経費、今後の経営方針などをまとめた事業計画書も作成します。

事業計画書は法律上の必須書類ではありません。

しかし、入管は事業の継続性や実現可能性を重視して審査します。

そのため、具体的で説得力のある内容を作成することが重要です。


② 会社を設立する

次に、株式会社または合同会社を設立します。

会社設立では、一般的に次のような手続きを行います。

  • 会社名(商号)を決める
  • 本店所在地を決める
  • 事業目的を決める
  • 定款を作成する
  • 資本金を払い込む
  • 法務局で設立登記を行う

会社設立が完了すると、登記事項証明書や法人番号など、ビザ申請に必要な資料を取得できるようになります。


③ 事務所を契約する

経営管理ビザでは、事業専用の事務所が必要です。

そのため、自宅の一室をそのまま事務所として使用できるとは限りません。

また、バーチャルオフィスでは認められないケースもあります。

事務所には、継続して事業を行える環境が求められます。

賃貸契約の内容や使用状況によって審査結果に影響する場合もあるため、契約前に確認しておくことが大切です。


④ 資本金などの要件を満たす

会社設立と事務所の準備が完了したら、経営管理ビザの取得要件を満たしているか確認します。

制度改正後は、資本金等3,000万円以上のほか、事業規模や申請者の経歴、日本語能力なども審査対象となります。

また、資本金は実際に事業へ投資された資金であることが重要です。

そのため、資金の出所や送金経路を証明できる資料も準備しておきましょう。


⑤ 必要書類を準備する

要件を満たしていることを確認したら、経営管理ビザの申請書類を準備します。

主な書類は次のとおりです。

  • 在留資格認定証明書交付申請書、または在留資格変更許可申請書
  • 事業計画書
  • 登記事項証明書
  • 定款の写し
  • 事務所の賃貸借契約書
  • 資本金を証明する資料
  • 収支計画書または決算書(必要に応じて)
  • パスポート・在留カード(変更申請の場合)

また、事業内容によっては追加資料の提出を求められることがあります。

そのため、申請前に必要書類を十分確認することが大切です。


⑥ 経営管理ビザを申請する

必要書類がそろったら、出入国在留管理局へ申請します。

海外に居住している方は、通常、在留資格認定証明書交付申請を行います。

一方、日本に在留している方は、在留資格変更許可申請を行うケースが一般的です。

申請後は、会社の実態や事業計画の実現可能性、事業の継続性などについて審査が行われます。

また、審査の途中で追加資料の提出を求められる場合もあります。

そのため、速やかに対応できるよう準備しておきましょう。


⑦ 許可後に事業を開始する

審査の結果、経営管理ビザが許可されると、日本で正式に会社を経営できるようになります。

海外から申請した場合は、在留資格認定証明書を使って査証(ビザ)の発給を受け、日本へ入国します。

その後は、銀行口座の開設、税務署への届出、社会保険や労働保険の手続きなどを行い、本格的に事業を開始します。

また、ビザを更新する際には、事業を継続していることが重要な審査ポイントになります。

そのため、会計帳簿や契約書などは日頃から適切に管理しておきましょう。


よくある失敗例

経営管理ビザでは、次のような理由で不許可となるケースがあります。

  • 事業計画書の内容が具体的でない
  • 事務所の実態を十分に証明できない
  • 資金の出所を説明できない
  • 必要書類に不足や不備がある
  • 事業の継続性を裏付ける資料が不足している

また、会社を設立しただけでは経営管理ビザは取得できません。

事業を継続して運営できる体制が整っていることを、客観的な資料で示すことが重要です。


まとめ

経営管理ビザを取得するためには、事業計画の作成から会社設立、事務所の確保、取得要件の確認、必要書類の準備まで、順番に進めることが大切です。

また、どれか一つの手続きだけではなく、それぞれが審査の対象となります。

そのため、最初に全体の流れを理解し、計画的に準備を進めることが、許可取得への近道です。

経営管理ビザの取得をご検討中の方は、お気軽に行政書士釣部陽子事務所までご相談ください。


関連記事

上部へスクロール