家族滞在ビザで扶養者が転職したら?更新への影響を解説
家族滞在ビザを持って日本で暮らしている方から、「扶養者が転職した場合、家族滞在ビザはどうなりますか?」という相談を受けることがあります。
たとえば、夫が「技術・人文知識・国際業務」で働いており、妻と子どもが「家族滞在」で日本に住んでいるケースです。
この場合、扶養者である夫が転職すると、家族滞在の在留資格に影響するのでしょうか。
結論として、扶養者が転職しただけで、家族滞在の在留資格が直ちに失われるわけではありません。
ただし、転職によって扶養者の在留資格、仕事内容、収入、雇用状況などに変化が生じる場合には、家族滞在者の在留期間更新などで確認が必要になることがあります。
この記事では、扶養者が転職した場合に確認しておきたいポイントを分かりやすく解説します。
家族滞在ビザは扶養者との関係が重要
家族滞在は、日本で一定の在留資格を持って活動する外国人の扶養を受ける配偶者または子として行う日常的な活動を対象とする在留資格です。
そのため、家族滞在者本人だけを見るのではなく、扶養者がどのような在留資格で日本に滞在し、どのような仕事をしているのかが重要になります。
扶養者が転職した場合には、転職後も引き続き家族滞在の扶養者として認められる状態にあるかを確認する必要があります。
扶養者が転職しただけなら家族滞在はどうなる?
扶養者が同じ在留資格を維持したまま転職した場合、家族滞在者が転職を理由として直ちに在留資格変更をしなければならない、ということではありません。
たとえば、扶養者が「技術・人文知識・国際業務」の在留資格を持っていて、
会社Aを退職
↓
会社Bに転職
↓
引き続き技術・人文知識・国際業務に該当する仕事をする
というケースです。
このような場合には、家族滞在者本人の在留資格を直ちに別の資格へ変更する必要があるとは限りません。
ただし、扶養者側では、在留資格に応じて所属機関に関する届出などが必要になる場合があります。
また、家族滞在者の在留期間更新の際には、扶養者の現在の職業や収入を確認できる資料が必要になります。
転職後の収入が下がった場合は?
家族滞在の在留期間更新では、扶養者の職業と収入を証する資料の提出が求められています。
そのため、転職によって収入が大きく変化した場合には注意が必要です。
たとえば、
- 転職後に給与が大幅に下がった
- 勤務時間が減った
- 契約社員になった
- 仕事が安定していない
- 転職後にまだ十分な収入実績がない
といった場合には、更新申請の際に現在の生活状況を分かりやすく説明できるようにしておくことが重要です。
ただし、「年収が○万円以下なら必ず不許可になる」という一律の基準があるわけではありません。
扶養者の収入だけでなく、家族全体の生活状況や在留状況などを踏まえて個別に判断されます。
転職後に無職になった場合は?
転職活動のために一時的に無職になるケースもあります。
この場合は、単純に「無職になったから家族滞在がなくなる」と考えるのではなく、扶養者が現在どのような在留状況にあるのか、今後の生活費をどのように確保するのかなどを確認する必要があります。
特に、扶養者自身の在留資格が就労を前提としたものである場合、仕事を失った後の状況については慎重に確認する必要があります。
家族滞在者の更新時期と扶養者の転職・退職時期が重なる場合には、早めに専門家へ相談することをおすすめします。
扶養者の在留資格が変わった場合は?
転職に伴って、扶養者の在留資格そのものが変わる場合には、さらに注意が必要です。
たとえば、
- 技術・人文知識・国際業務から経営・管理へ変更する
- 技術・人文知識・国際業務から特定技能へ変更する
- 就労資格から別の在留資格へ変更する
などです。
家族滞在は、扶養者の在留資格との関係で認められる在留資格です。
そのため、扶養者の在留資格が変わる場合には、家族滞在者についても引き続き家族滞在が認められるかを確認する必要があります。
単に「扶養者の会社が変わっただけ」のケースと、「扶養者の在留資格そのものが変わった」ケースは分けて考えましょう。
家族滞在の更新では扶養者の職業・収入を確認される
家族滞在の在留期間更新許可申請では、扶養者の在留カードまたは旅券の写しに加えて、扶養者の職業及び収入を証する資料が提出書類として案内されています。
扶養者が会社に勤務している場合には、在職証明書などの職業を証明する資料や、住民税の課税・納税に関する証明書などが基本的な資料となります。
そのため、転職した場合には、更新申請時に現在の勤務先を証明できる資料を準備することが重要です。
転職後すぐに更新する場合の注意点
転職したばかりで、まだ新しい勤務先での給与実績が十分にない場合もあります。
このような場合には、
- 新しい勤務先の在職証明書
- 雇用契約書や労働条件通知書
- 給与額が分かる資料
- 必要に応じて転職の経緯を説明する資料
など、現在の生活基盤を説明できる資料を整理しておくとよいでしょう。
提出書類は個々のケースによって異なるため、最新の提出書類一覧を確認することが重要です。
扶養者の転職で家族滞在者が注意したいこと
扶養者が転職した場合には、次の点を確認しておきましょう。
- 扶養者の在留資格は変わっていないか
- 転職後も在留資格に該当する仕事をしているか
- 扶養者の収入はどの程度変化したか
- 現在の勤務先を証明できる資料があるか
- 家族の生活を継続して支えられる状況か
- 扶養者側で必要な届出を行っているか
- 家族滞在者自身の在留期限はいつか
特に重要なのは、扶養者の転職と家族滞在者の在留期間更新を別々に考えないことです。
まとめ|扶養者の転職だけで家族滞在がなくなるわけではない
扶養者が転職したからといって、家族滞在の在留資格が直ちに失われるわけではありません。
一方で、転職によって扶養者の在留資格、仕事内容、収入、雇用状況などが変わった場合には、家族滞在者の在留期間更新にも関係する可能性があります。
特に、扶養者の在留資格そのものが変わる場合や、退職して無職になる場合には、より慎重な確認が必要です。
家族滞在の更新では、扶養者の職業や収入を証明する資料も提出書類となるため、転職後は新しい勤務先に関する資料を早めに準備しておきましょう。
2026年8月時点の最新情報
出入国在留管理庁の「家族滞在」に関する案内では、在留期間更新許可申請の際、扶養者の在留カードまたは旅券の写しに加え、扶養者の職業及び収入を証する資料の提出が求められています。
扶養者が転職した場合には、現在の勤務先や収入状況を確認できる資料を準備し、家族の在留状況に問題がないか確認することが重要です。
実際の申請では、最新の提出書類や個別の事情を確認してください。
よくある質問(FAQ)
Q1.扶養者が転職したら家族滞在ビザはなくなりますか?
いいえ。扶養者が転職しただけで、家族滞在の在留資格が直ちに失われるわけではありません。
Q2.扶養者が転職したら家族滞在者も在留資格変更が必要ですか?
扶養者の在留資格が変わらず、引き続き家族滞在の要件を満たしている場合、転職だけを理由として直ちに在留資格変更が必要になるとは限りません。
Q3.転職して収入が下がった場合は不許可になりますか?
収入が下がったことだけで一律に不許可になるわけではありません。ただし、更新時には扶養者の職業・収入などが確認されるため、現在の生活状況を説明できるようにしておくことが重要です。
Q4.扶養者が転職して在留資格も変わった場合は?
扶養者の在留資格によって家族滞在が認められるかどうかを確認する必要があります。単なる転職よりも慎重な確認が必要です。
Q5.扶養者が転職した直後に家族滞在の更新時期が来た場合は?
新しい勤務先の在職証明書や雇用条件が分かる資料など、現在の職業・収入状況を説明できる資料を準備して申請することが重要です。